場所は静岡市

ウチの仕事では初の静岡県。そして久しぶりのマンションの改修です。クライアントは私のInstagramのフォロワーさんでした。共働きのご夫婦と子供の3人暮らし。「当初は古民家の購入も考えたけど、立地や実際の生活を考えるとマンションかな」とのこと。

計画地が遠方の場合、基本的に打合せはSNSと電話です。最初に顔合わせをしてざっくりとしたイメージのみを共有。そして「あとは宮田さんにおまかせします」だそうです笑。予算的に余裕があるわけではないけど、そのほうが面白いアイデアが浮かんできたりもします。というわけでいつもとは少しちがったアプローチで攻めてみようかと計画開始。

断熱材である発泡ウレタンを吹いてないヴィンテージマンションは解体も楽です。そして丸裸になった現場は一面荒々しいコンクリート・・・。そこからの仕上げは素材の持ち味を消さない程度の薄化粧だけどよくある感じでもなく、奇をてらうわけでもなく、といったイメージで。解体屋さんが他の現場で調達してくれた古材を天井から吊って裸電球を連灯。古建具や100角磁器タイル、ラワン合板といったどこか懐かしく、しかし存在感の強いエレメントを採用して荒々しいコンクリートと相応させます。

計画地が遠方の場合、工務店も地元で探すわけですが、今回は幸運なことにクライアントの友人が工務店を経営していたので現場は彼にまとめてもらいました。クライアントにも棟梁にも感謝しかありません。

久しぶりにマンションをいじったけどとても楽しかったし、限られた予算の中でRCにしかできないことがいろいろできたと思います。「宮田さんって戸建てしかやらないのかと思ってました」なんてよく言われるけどそんなことはありません。こんな感じも大好物。