場所は鎌倉市極楽寺。

クライアントは40代の共働きスタイルのご夫婦で、鎌倉での新居探しからご一緒させていただきました。最初にメールでの問い合わせをいただいたのは1年半前。それくらい時間はかかるのです。自分たちの住まいです。慌てずじっくり探す。希望の物件がなければ待つ。家づくりはそれくらい長い目でみてください。平均すると物件探しからのスタートとなると引越しまではやはり1年スパンで考えていただくのがよろしいかと。

今回の物件は鎌倉にはめずらしい軽量鉄骨造。在来木造が当たり前の当時としてはかなりモダンな住宅であったと推察されます。現地調査の結果、それなりの経年劣化は否めませんが構造である鉄骨部分はまだまだしっかりしていました。細かいディテールもとてもよく考えられていて感心。ただし木部や外壁の一部に漏水や腐食が見受けられ要是正。

意匠としては無垢の「鉄と木」という対照的なエレメントを意識的に採用することでよりコントラストの強いインパクトのあるデザインとしました。その結果として低めの天井は最大限高くすることができ、外観と内観に一貫性のある家になりました。

外壁に設けたレッドシダーは経年変化で色が抜けて灰褐色になっていきます。大きな庇があってもそれは同じです。しかしそれは劣化ではなく変化なのでそれも含めて楽しんでいただければと思います。

新居には新メンバーとして猫ちゃんも加わるそうです。テレビ廻りの飾り棚を飛び回る姿を是非見に行きます。そしてまずは完成おめでとうございます!

ありがとうございました!