ウチの新しい仕事場です。
独立して今年で28年。これまで神宮前や西新宿、北鎌倉などその都度の自宅で仕事をしてきましたが家族が増えそれぞれ成長すれば規模も間取りも変わります。つまり仕事部屋を子供たちに受け渡すタイミングでの新アトリエ建設です。「そろそろ子供部屋かな」というベストなタイミングで自宅の隣りの物件が動きそうな気配を察知して直接交渉した結果、無事に売買契約成立。かなりラッキーだったと思います。
既存の古家も残っていたけど残念ながら想像を超える劣化ゆえに改修工事では費用対効果も悪く法的な懸案事項も発生したため、新築で進めることに。
まずこの地域は土砂災害特別警戒区域なので新築で木造を建てる場合はRCの擁壁が必要になります。そこで思い至ったのは「どうせ必要な擁壁ならそれを外壁にしてしまおう」という単純明快な発想でした。擁壁が外壁になるのでコスト削減にも効果的だし、意匠的にも純木造なのに混構造のような雰囲気で面白い。敷地の特性として2項道路に長く接しているのでセットバックで敷地が大きく削られたり擁壁が必須だったりで工事の割高感は否めませんがその分土地は破格で手に入ったのでよしとします。
そして完成したのがこんな家。これまで8畳の仕事場に倉庫のように詰め込んできた趣味でもある家具や照明や小物などを一気にレイアウトできるだけのスペースはなんとか確保できたのでまずはひと安心。まぁ大人のおもちゃ箱ですね。正直に言えば10年前に建てたかったけど10年前なら予算的にもきびしいし、そもそもこの土地は手に入らなかったわけで、そう考えると唯一無二の絶妙なタイミングだったのかなとも思います。今は日中はここで仕事をして夜は夫婦の寝室となっていますが将来子供たちが独立したら自宅かこちらを賃貸にすれば家賃収入も得られるし、とか密かに目論んでいたり。
LDと寝室だけの小さな老後の家。それも中年男の夢なのかも??
※外観は追って掲載します