場所は都内杉並区某所

築40年の在来木造3階建住宅を新規購入されたオーナーからの依頼による大リノベーションです。商業、防火地域に取り残された奇跡の木造住宅。いわゆる狭小住宅で形状は敷地いっぱいに建てられたとてもシンプルなものでした。

1階はオフィスで上階が住居。限られた空間を最大限有効利用するために細かい間仕切や部屋割りはありません。脱衣室にすら仕切りがありません!床の一部を解体して吹き抜けを新設。そこに造作した2層分の本棚は圧巻です。天井高を確保するために天井材も撤去。もちろん耐震補強にも考慮しました。

どこにいてもだれかの気配を感じ、声が聞こえます。「それではプライベートがない?」いいえ、この建物すべてがひとつのプライベートスペースなのです。ここにいるのは家族と2匹のネコ+金魚だけですから。工期は7週間。施工はいつもお願いしている気心の知れたベテラン棟梁に依頼しました。現場で繰り返される設計変更にも柔軟に対応していただき、もちろん予定通りの工期と予算で納まりました。