場所は都内国分寺市内某所
久しぶりの新築案件です。クライアントはご夫婦と2人の子供の4人暮らし。狭すぎず広すぎず、適度な広さのキレイに整った敷地です。今回は土地探しから参加させてもらいました。
与えられた設計条件は・・・
■金属質(黒系)の外観
■どこからも見られない大きな中庭
■吹き抜けなどに頼らない豊かな室内空間
というわけで「居室スペース」と「水廻りなどの非居室スペース」を隔離することで中庭を確保してそれらを渡り廊下でつなぎました。外壁にはガルバリウムのタテハゼ(外壁通気工法)を採用し、亜鉛めっきの鉄骨支柱をアクセントとしたハードな印象の外観を演出。中庭は5mの高さまで鉄骨フレームの界壁を伸ばしポリカで表面を被覆。庭のしつらえは施主工事として今後の楽しみにするそうです。「まっ白い壁の家はイヤ」という私の考えに共感していただき、内装には様々なテイストや色彩の自然素材を採用し各スペースに表情を持たせています。
今回の敷地では中庭を確保することで駐車スペースは諦めるしかない・・・。しかし「便利な暮らしよりも豊かな暮らし」。そんな潔さが様々な表情を持ったこの建築空間を生んだのです。
一昨年は他人、去年はクライアント、今は友人。住宅設計とはそんな仕事です。そして僕の仕事現場だったところが今は彼らの住まいになっている・・・。当たり前のことだけどいつも不思議な気分です。