場所は都内中野区

小屋裏を含めて70㎡程度の小さな家。45年経つとご家族の形態は変わるし、家も劣化しているので今のまま使い続けるのは現実的ではありません。クライアントの計画としてはこれから先は定期借家として貸し出して、数年後にはまた大きくなった子供たちが住めるようにしておきたい、と明快。というわけでこの絶妙なタイミングで大規模修繕計画に着手したわけです。

工事内容としては電気・設備の一新、断熱材の交換、耐震補強というシンプルなもの。解体してみたら案の定、断熱材もないし耐震性も脆弱で雨漏りやシロアリ被害やカビ被害で壁の内部は思った以上にダメージを受けていました。

今回の計画の趣旨として「極力費用を抑えたい」という考えがあったので構造用合板を仕上げ材として活用。とはいえ釘や貼り合わせが見えたら興ざめなのですべて押縁で隠しました。耐震補強の上から石膏ボードを貼ってクロスで仕上げるより断然安いし雰囲気もよし。

これでもう安心。使い込むほどに味が出るこの家はまだまだ使えます。数年間貸し出した際の収益で今回の工事費はあっという間に回収できるし、まさに理想的な計画だと思うのです。

まずはおめでとうございます!