場所は鎌倉市内某所
最近のペースとして1.5年に1度の新築案件です。 用途はシェアハウス。 専用住宅のようであり共同住宅のようであり・・・。 個室のプライバシーは確保されつつキッチン等の水廻りは共有する。 そんな生活スタイルが最近若い世代を中心に浸透しはじめたようです。
クライアントは設計+工事期間中ずっと海外赴任中でして・・・ 設計開始から引き渡しまで異国の地。 というわけで設計契約・地鎮祭・竣工検査の3回しかお会いしていません。 日々の報告、連絡、相談はメール、時々電話。 これほどクライアントに会わなかった現場も他にありません。 言い換えるとお互いの信頼関係がなければ成立しなかった案件だと思います。
用途はあくまでもシェアハウス・・・つまり専用住宅ではありません。 一般的な賃貸住宅に比べ回転率が高いシェアハウス、ある意味では商業施設的なインパクトがあり非日常を体感できる空間であっていいと思うのです。 鎌倉らしい「和」の雰囲気を踏襲しつつ 現在の生活に違和感のないようなエレメントを要所に配置。 決して「和モダン」などの陳腐な印象にならないよう洗練された空間を目指しました。
引き渡し後、部屋はすぐに満室になったそうです。 将来、退出することになる住人たちにとって記憶に残る家になってもらえればそれ以上のよろこびはありません。