場所は鎌倉市稲村ケ崎

いいところですよね。海にも近くて江ノ電沿線の人気の街です。クライアントは30代のご夫婦と小さな子の3人家族。都内でマンションを所有していましたがそれを売却しての鎌倉移住です。

何件かの内覧を経て巡り合ったこの物件、新築当時からほとんど手を加えられていない状態で、車で言えば「カスタムしてないオリジナルの状態」。外壁は板貼り+土壁だし窓は木枠の窓のままだし。稲村ケ崎の古民家はお宝ではありますが当然状態としてはかなりのダメージを受けていました。

クライアントの希望としては窓はそのまま残したいとのこと。ということは雨戸の敷居・鴨居を交換して網戸も新設して木枠窓の隙間補修も必須でさらには断熱障子も追加しました。そうなるとサッシに交換するよりも手間はかかったりもしますがそこはクライアントのこだわりで、断熱性や気密性という数値だけでは比べることのできない特別な想いなのかもしれません。

基礎は型枠を組んで補強し、外壁は既存の土壁を残しつつ新たに設置した耐火ボードで防火構造を死守。当初は歩くだけで揺れを感じた家でしたが各耐震補強を施したらピタッと固まりました。いわゆる古民家再生は見た目以上に手を入れる必要があります。というより見た目以上に構造体の刷新が大変なわけです。

まずはおめでとうございます!
ありがとうございました。

※外観は庭木の剪定が終了次第掲載します